水分が減るのに「喉が渇かない」不思議な理由

年齢を重ねるにつれて、
私たちの体の水分量が
少しずつ減っていくと
いうお話、一度は耳に
したことがあるかもしれません。
ここで、一つ不思議な
矛盾があることにお気づき
でしょうか?
「体内の水分が減って
カラカラになりやすいの
だから、本来はもっと
敏感に喉が渇くべきだ!」
実はこれ、健康の真実を
追求するうえで、とても鋭く、
そして大切な疑問なんです。
体が水分を求めているのに、
なぜ喉が渇きにくくなったり、
さらには暑さや寒さといった
温度変化にも鈍くなってしまうのか。
今日はその「矛盾のカラクリ」
について、少しお話しさせてください。
結論から言うと、最大の原因は
脳や神経の「センサーの低下」
にあります。
たとえば、お部屋で使う
「加湿器」を想像してみてください。
タンクのお水が減って空っぽに
近づくと、通常は「給水ランプ」
が点灯して知らせてくれますよね。
でも、このランプを点灯させる
ためのセンサーが鈍くなっていたら
どうでしょう?
タンクはカラカラに乾いて
いるのに、ランプが点灯しない。
これって、お水がないことに
気づかないまま稼働させ続けて
しまう、負担の大きい状態です。
私たちの体にも、これと同じ
ことが起きています。
脳には体内の水分不足を
感知するセンサーがあるの
ですが、年齢と共にこの感度が
少しずつ鈍くなります。
そのため、体が「水分が足りない!」
とSOSを出していても、
脳が「喉が渇いた」という
サインとして受け取れなく
なってしまうのです。
しかも、水分を体内に
留めておく腎臓の働きも
弱くなるため、水分が
逃げやすいのに脳は
気づかないという、
厄介な状態になりやすいのです。
さらに、暑さや寒さを
感じる仕組みも同じように
鈍っていきます。
皮膚にある温度を感じる
センサーの数が減って
しまったり、体温を調整する
「自律神経」の反応が遅れたり
するからです。
いわば、お部屋のエアコンの
自動温度調整機能が鈍くなり、
暑くなっているのに冷房が
うまく作動しないような状態ですね。
そして、もう一つ見逃せない
のが「筋肉」です。
筋肉は、体の中で最大の
「熱を作るストーブ」
であり、同時に最大の
「水分を蓄えるタンク」
でもあります。
筋肉が減ると熱を作りにくく
なって寒さに弱くなる一方で、
熱を逃がすための水分(汗の元)
も減っているため、夏の暑さには
さらに弱くなるという悪循環に陥ってしまいます。
では、私たちはどうやって
体を守れば良いのでしょうか?
大切なポイントは、自分の感覚を
一度「疑う」ことです。
体内の水分は減っているのに、
アラームが鳴らないのが
私たちの体の変化の特徴です。
ですから、
「喉が渇いていないから飲まない」
「暑いと感じないからエアコンをつけない」
というご自身の感覚だけを
頼りにするのは、少しリスクが
高いのです。
「喉が渇く前に、決まった時間
(例えば毎食後や起床時など)に
コップ1杯の水を飲む」
「自分の感覚に関わらず、
部屋の温度計を見てエアコンを入れる」
このように、感覚ではなく
「数字」や「時間」に基づいた
ルールをご自身の中に作ることが、
体を守る本質的なケアに繋がります。
人間の体のメカニズムを知ると、
日々のケアの常識も少し変わって
見えてきます。
ぜひ今日から、
「喉が渇く前のお水」を
習慣にしてみてくださいね。
