そのかゆみ、乾燥ではないかも?寒波で注意したい「寒冷蕁麻疹」

日本列島に強い寒波が襲来し、
各地で厳しい冷え込みが
続いています。
日本海側では断続的に
雪が強まり、朝晩の冷たい
風が身にしみる季節に
なりました。
この時期、
「肌が赤く腫れて強いかゆみが出る」
「外に出ると一気にかゆくなる」
そんな症状を、単なる乾燥だと
思っていませんか?
実はそれ、
“寒冷蕁麻疹(かんれいじんましん)”
の可能性があります。
■ 寒冷蕁麻疹とは?
寒冷蕁麻疹は、冷たい風や
水などの刺激が皮膚に伝わることで、
体内からヒスタミンという
アレルギー物質が放出され、
赤く盛り上がる“みみず腫れ”や
強いかゆみを引き起こす蕁麻疹の
一種です。
特徴は、
・寒さに触れて数分以内に症状が出る
・室内に入ると少し落ち着く
・毎年同じ時期に出るとは限らず、突然発症する
特に、20代〜40代の女性に多くみられ、
放置すると慢性化するケースもあると
報告されています。
■ 「かゆいだけ」では済まないことも
寒冷蕁麻疹で注意すべき点は、
まれに全身症状を伴うことです。
冷水での洗顔、冬場の屋外運動、
冷たい飲み物の摂取などを
きっかけに、
・急激な血圧低下
・息苦しさ
・激しい腹痛
・意識が遠のく
といった、アナフィラキシーと
呼ばれる重篤な状態につながる
ケースも報告されています。
「寒いだけだから」
と我慢するのは、とても危険です。
■ 寒さは“肌の自衛力”も奪います
さらに近年の研究では、
急激な温度低下によって、
肌のバリア機能や保湿に
重要な酵素「カスパーゼ14」が
減少することが示唆されています。
つまり寒さは、
・直接、蕁麻疹を引き起こす刺激
・同時に、肌そのものの守る力を弱める要因
このダブルの影響で、
かゆみ・赤み・肌荒れが
悪化しやすくなるのです。
■ 今日からできる基本対策
まず大切なのは、「急な冷え」を避けること。
・外出時はマフラーや手袋で首・手首・顔まわりを保護
・冷たい水での洗顔は避け、ぬるま湯を使用
・屋外と室内の急な寒暖差に注意
そしてもう一つ重要なのが、
入浴後の速やかな保湿です。
角層バリアが弱っている状態では、
わずかな刺激でも症状が出やすく
なります。
お風呂上がりの
“まだ少し湿っている肌”に、
やさしく保湿することで、
肌の防御力を補い、
トラブルの予防につながります。
■ 受診の目安
もし、
・かゆみや腫れが毎回強く出る
・息苦しさ、腹痛、めまいを伴う
・症状が繰り返し起こる
このような場合は、我慢せず、
皮膚科・アレルギー科への受診を
検討してください。
寒さは避けられませんが、
正しい知識とケアでリスクは
減らせます。
年始の厳しい冷え込みを、
どうか安全にお過ごしください。
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寒い季節こそ、「ただの乾燥」と
決めつけないこと。
それが、肌と体を守る第一歩です。
