【眠りのミステリー】なぜ“金縛り”は起きるのか?

【眠りのミステリー】
なぜ“金縛り”は起きるのか?
「夜中に目が覚めたら、体が動かない!」
「誰か乗ってる!?」
そんな不思議な体験、あなたにもありませんか?
――そう、“金縛り”です。
実はこの金縛り、幽霊でも呪いでも
ありません。科学的には「睡眠麻痺」
と呼ばれる現象。
脳が“起きている”のに、体はまだ
“眠っている”という、ちょっとした
連携ミスで起こります。
人は眠っている間、レム睡眠
(夢を見る浅い眠り)と
ノンレム睡眠(ぐっすりの深い眠り)を
交互に繰り返しています。
レム睡眠中は、夢の中で走ったり
戦ったりしても現実で暴れないよう、
脳が“体をロック”しているんです。
しかし、ストレスや疲れが溜まり
すぎると、この切り替えスイッチが
うまく働かず――
「脳:起動完了」
「体:まだスリープ中」
という状態に。
これが、金縛りの正体です。
さらに怖い(けどちょっと面白い)のが、
脳が半分夢の世界に残っているため、
「部屋に誰かいる」
「胸の上に重い影が…」
などの幻覚をリアルに感じてしまうこと。
つまり、脳内VR体験なんです。
でも、この現象は体が悲鳴を
上げているサイン。
「最近ちゃんと寝てる?」という、
体からのメッセージでもあります。
金縛りを防ぐカギは、
やっぱり“睡眠の質”。
短い睡眠より「深い睡眠」を
取ることが大切です。
たとえば、
・寝る90分前のスマホは封印
(ブルーライトは脳を覚醒)
・寝室の照明を少しオレンジ系に
・お風呂はぬるめで15分
体温が下がるタイミングで眠気が来る
・枕や寝具は“自分の首と背中に合うか”が最優先
このあたりを整えるだけで、
翌朝の目覚めがまるで別世界に。
寝る前の10分を
「脳のクールダウン」に
使うのもおすすめ。
ストレッチや深呼吸、香りのある
アイテムを使って副交感神経をONに。
たとえばラベンダーやベルガモットの
香りは、脳の“戦闘モード”をゆるめて
くれる働きがあります。
実際、睡眠前に好きな香りをひと吹き
するだけで、心拍が落ち着き、入眠時間が
短くなるというデータも。
つまり――
金縛りは「怖い体験」ではなく、
「睡眠バランスが崩れてますよ」
という体の通知。
寝ることを「贅沢」ではなく、
「メンテナンス」として扱えば、
もう“夜のホラー体験”に悩まされる
ことはありません。
今日の夜は、スマホを手放して
照明を少し落とし、お気に入りの
香りとともに、
静かな“脳のシャットダウン”を。
あなたの明日のパフォーマンスは、
きっと今日の眠りで決まります。
